15.最近読んだ本について書く

8/24 無職さんについて追記

 

最近読んで面白かった本について書くのだ。

『木根さんの一人でキネマ』1-2巻 以下続刊

木根さんの1人でキネマ 1 (ジェッツコミックス)

木根さんの1人でキネマ 2 (ヤングアニマルコミックス)

大変親しい人から、主人公がわたしにそっくりと言われたので、以後、わたしのビジュアルを想像する時はキネさんでお願いします。(かつてこれほどずうずうしいお願いがあっただろうか)

 

 内容をざっくり一言解説すると「好きなことを好きだという姿は面白く好ましい」ということになるだろう。映画に詳しくない人も楽しく読めるし、なんならその映画を見たくなってくる。ほら、あなたはゲームでそーゆーことをしているブログに心あたりがあるのではないか? つまりそうあれですよ。ある意味わたしがキネさんですよ。  (氏ネさん!とか言わないで欲しい)

歳も近いし可愛いし。(まだ言うか)

でも、わたしはメガネではないのだが。

 

http://www.younganimal-densi.com/ttop?id=41

電子版で最初の数話と最新話が読める。

気になったら是非。

 

 

『34歳 無職さん』1-8巻 (完結)

34歳無職さん 1<34歳無職さん> (コミックフラッパー)

34歳無職さん (8) (MFコミックス フラッパーシリーズ)

このたび完結した。

のでこの記事を書こうと思ったのです。

 

内容をざっくり一言で解決すると

「死ななければ生きている」ということなのかな、と。

無職さんは人生を一度自分で壊してしまった人なのだ。無職さんの再生の物語ではあるが、無職さんが壊してしまったものは、元には戻らない。(戻ることを描いたお話だったら、このテーマで描いてはいけない)失ったものの得難さと、それでもまだ残っているものが描かれている。

つらいお話だった。あたたかいものを捨てるのだ。つらくないはずがない。

壊してしまいたくなる衝動や逃げ出したくなる衝動というのは割と色んな人にあるもので、壊した後の人生について書いてあるのは貴重ではないか、と思って読んだ。

あと旦那がやなやつでやだった(語彙が貧弱)

夫婦は一緒にオロオロしたり、冷静に助け合ったりしたいなと、我が身を振り返って思うのであった。

 

 

 8/24 追記

無職さんは「ちゃんとした大人」という概念にとらわれて体調を崩したのだと思ったことを思い出した。「ちゃんとした大人」がどんなものかは作中では言葉では示されないが、「ちゃんとした大人の踊り」など、茶化した形ではあるが無職さんが無職中もその概念にとらわれていることを示し続けている。「ちゃんとしなくたってやることやってりゃいいんだ」ということを何かのエピソードで描くのかなと思ったら、そうせずに終わってしまった。

なんでも教条的である必要はないけど、わたしが作者だったらそっちを書いただろう。

でもこの形がエールになる人もいるし、「やることやってりゃ」の部分を書くと「そんなの運じゃん」とか色々感情移入できなくなる人もいるだろうし。

 

残酷な話だけど、綺麗なカッコしてつつがなく娘の誕生日を祝うよりも、大事なことはあったと思う。娘の普段の生活からお母さんがいなくなるのだ。幸せなエンディングなんて用意してる場合じゃないだろと、わたしはやっぱり思ってしまうのだ。

 

 

 

『恋々蓮歩の演習』  

恋恋蓮歩の演習 A Sea of Deceits Vシリーズ (講談社文庫)

シリーズ作の1つを持ってくるのが紹介する気ないだろ感あるが、最近船に乗ったので船で読み、帰ってきてからも読んでようやく読み終わったのだ。

恋愛ものっていまいち感情移入が難しいというか、読者側から迎えに行くように読まないといけないところがあってそういうのが苦手なのですが(「どうしてコイツに惚れるわけ?」とか「え、おまえそんなに‥‥まだ40ページしか会ってないじゃん。そんなに喋ってもないし。何? 見た目の問題?」 とかが頭から離れないわけです)

でも、この作品はいいです。あぁこれは惚れるわーって。大人の男性の包容力ってこういうことを言うのか、と。人から漏れ聞く大人の男性の魅力って、世界を救わないトニースタークみたいな話ばかりなので、なるほどな、と。

ブログが少し硬い文体になったのも、これを読んでいたせいだと断言できます。(すぐ影響受けてしまう)

ざっくり一言で言うと「豪華客船で事件があったのだった」というお話なのですけどね。

シリーズの中の一つですが、一作で完結するし、キャラクタの関係も読んでればわかるしで、オススメです。