オススメはしないけど今まで一番面白いと思った漫画について書くー3

今回で最終回。

私がどう読んだかについて語ります。

 

『ザ・ワールドイズマイン』

真説 ザ・ワールド・イズ・マイン  全5巻 完結セット [コミックセット] (ビームコミックス)

この作品は群像劇のようなスタイルをとっています。各登場人物に強烈な背景があり、それぞれのキャラクタが状況に面した時に言いそうなセリフを言い、そのセリフがいちいち練られていて超カッコいい。また作者の癖として風刺の効いたギャグが多い。トシモンの襲撃に際し、嬉々としてカメラを担いで野次馬に来る高校生が「ピューリッツァー!」と言いながら、マシンガンの流れ弾をくらうシーンなどは、不謹慎ながら何回見ても笑ってしまう。

本作は出てくるキャラクタが本当に生き生きとしていて、いたるところで示唆に富むエピソードを読むことができます。最後のシーンに作者の主張が詰まっているのではなく、すべてのシーンに作者の主張が詰まっている。
物語に対して、何か人生の教訓とか生きる指針や、示唆、暗示、など 要は「物語以上のもの」を感じ取ろうとする人には、充分応えてくれる作品だと思います。同じような読まれ方をする本が他にもあって、それは聖書とか神話とか、そういうジャンルがそう。

というわけで、この作品のジャンルというか、わたしの評価は「毒の強い聖書」です。

一生モノで読んでいける作品。

 

(話はズレるが文系理系の分岐点が、この、「物語に物語以上のものを感じ取ろうとするところ」にあるのではないか、とわたしは思っている。

現実だけでは不十分なのだと感じているのか、現実しかないと覚悟を決めてるか、の違いだろうか。どちらが優れているとかはないし、どちらの要素一色というわけでもないだろうが)

 

最後に各主要キャラクターのわたしの感想を書こう。

 

トシ=惑う人。自分の外に答えを求める者。勇気が足りないと状況次第でここまで行ってしまう。気をつけよう。

 

モン=答えを持ってそうに見える者。作者が善良なため、種明かしをしてくれてよかった。

 

マリア=モンの復活も合わせて考えると、絶対的な承認の象徴。翻弄される人。

 

塩見=答えを出さない人。出さないことの災禍については責任を取らない。日本人。

 

ヒグマドン=神。理不尽。力。自然。コミュニケーション不可能な存在などの象徴。

 

SWAT隊長 薬師寺さん=現実主義者。現実が自分の想像の範囲を超えた場合、俺のせいじゃないし、と責任転嫁する。上司にしたい。

 

秋田県警本部長 須賀原さん=現実主義者。現実が自分の想像の範囲を超えた場合も責任を取る。尊い。上司にしたい。

 

マタギ 飯島さん=世の理の外で自活することに成功した人間。星野にいいとこ見せようとして死んだ。わたしはこういう死に方をしないように気をつけたい。

 

新聞記者 星野=物語を通じて子ども→オトナになりかけと変化する者。彼が主人公ではないので、成長途上で物語は終わる。

 

総理大臣ユリカン=オトナの象徴。オトナなので敵も多く、話のキモに関わる前に足を引っ張られて舞台から消える。

 

アメリカ大統領=USA! USA!

 

 

次回からまたゲームブログに戻ります。

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こちらはゲームボーイストリートファイター2春麗エンディング