65.観光映画としてのゲーム

『観光映画』と呼ばれるジャンルの映画がある。

観光映画とは「映画の舞台となる場所の魅力を伝え、行ってみたくさせること。または擬似的に旅行をした気分にさせるもの」ということとここでは定義する。

 

映画のジャンルとして成立してるかはともかく、そのような見方、分類がある。あるのだ、という立場をとった上で今回の話をさせてほしい。

 

わたしの専攻はゲームなのでゲームの話をするのだが、要するに「観光映画が成り立つなら、観光ゲームも成り立つじゃん」ということだ。

RPGなら世界各地の街を巡り、後半には雪の降る街を訪れるのが定番である。マリオなどのアクションでは、後半が火山と溶岩にエリアになるのが定番か。

観光ゲームは舞台になるものが架空の土地であることもあり、実際に旅行に行く気持ちが喚起されることは少ない。しかし擬似旅行のような感覚は他のジャンルよりも強い。そしてこれも重要なのだが、ゲームを所持していることで「いつでも旅行に行ける感」すらわたしは感じるのだ。最近の3Dゲームでは、拡大したり角度を変えたりと詳細に眺める機能があることや、敵の図鑑などがついていることもその感覚に一役かっているだろう。

 

とまぁ面倒な前置きはこのくらいにして個別のゲームに話を移そう。

最近次男くんがゲームできるようになったこともあり、一緒にヨッシークラフトワールドを遊んでいる。

これが観光ゲームとして大変満足な出来なのだ。

 

これがタイトル画面

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ヨッシーの世界観を紙細工で再現した」という世界観のアートワークなのだ。

「虚構の世界を紙細工で再現したという虚構」を遊ぶことができる。なんと倒錯的なのか。なお、敵キャラとヨッシーは紙細工ではなく、スポンジっぽい材質なのも示唆的だ。王冠、ビンのフタ、ペットボトル、トイレットペーパーの芯など家庭にあるものを使った工作の世界を旅する。

文明が消え去ったあとにこのゲームを遊んだ場合、このゲームのアートワークが何に見えるのだろうと想像すると大変面白い。

 

マリオ系統のアクションゲームの例に漏れず、ゲーム内では様々な土地をめぐる観光ができる。

 

平原

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おばけやしき

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砂漠

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もぐらのいるお花畑

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にんじゃやしき

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海底(竜宮城もある)

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氷の海ではカニに挟まれて泣いているクジラを

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このように助ける。

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秋の落ち葉のバス停でしばし待つと

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赤いバスが到着。

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映画マッドマックスさながらの

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電車の上でのバトルもある。

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宇宙船に乗って(二人揃って窓から外見てるのがかわいい)

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着いた先は月(重力が減ってジャンプ力アップする)

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流れ星を乗り継いで冒険は続く。

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何かを乗り継いで進むシーンが出るとわたしはそれだけで満足してしまう。下の写真は打ち出されたミサイルを乗り継いで空中戦艦と戦うコントラスピリッツ

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毎回ゲームを始める時に、次男くんがこのようにアミーボを持ってきて、架空のyoutubeチャンネルの前口上を言うのもかわいい。

「こんにちわ 、ヨッシーチャンネルです!」

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虚構の存在を紙細工で再現したという虚構を遊ぶゲームを架空のチャンネルで放送する、という架空のブログ記事である。

 

「ご視聴ありがとうございました!」