国民的漫画の『ジョジョの奇妙な冒険』が実写化されるそうだ。
かつてわたしは熱心なジョジョファンであった。(今は嫌いだとか、そういう文脈ではなく、今は熱心に活動している人に比べてぜんぜんなので、こういう風に表現しています)
お金がない小学校の頃から単行本を熱心に集め(これは他の漫画を借りるためのトレードとして、大変有効だったこともあるのだが)毎週ジョジョを楽しみにジャンプを読んでいた。学校のような狭い世界では、「ジョジョといえばあいつ」ぐらいのポジションにはついていたと思う。後にインターネットと出会い、おりしもカプコンの出したアーケードゲーム『ジョジョの奇妙な冒険』稼働から間もなかったことと自分が進学のために上京したこともあり、オフ会などにも参加するようになった。そこでできた友だちとは今でも交流が続いている。
さてさて。
その後も東京人としての地の利を生かし、興味を持ったもののコミュニティに参加してオフ会で友だちになるということを色々なところでしてきたのだが、そこでの話題でよく出るのが実写化についてである。
実写化については二つの側面がある、と個人的には思っている。
A・芸能人そっくりさんによる本気コスプレの側面。
B・実写化の際、フォーマットに合わせた物語の再構築の側面。
わたし個人としてはBの話はガンガン興味があるのだが、一般的にはAの話題ばかりが話される。ミステリのトリック部分などと同じように、語りやすいから語られているのかもしれないと思っている。また、わたしが視覚に対する興味が低い可能性はあるのかもしれない。
とはいうものの、Bについて闊達な議論がどんどん行われていたほうが、わたしにとって面白い世界なので、Bについて、こんな視点の型があるぞ、と紹介しよう。
1・映画だったら尺の都合があるから選ぶエピソードをどこにする?
2・だいたいのエピソードはそこでいいとしても、次回につながるような伏線は整理してもいいよね。
3・登場人物を整理する必要があるから、こことここの役は同じ人でやっちゃっていいんじゃないか?
おおまかにこんなところだろうか。
わたしは削って尺を短くすることを優先したい人間だが、そうではない人もいるだろうし、そこ削ったらキャラクターがダメになる、とかの人もいるだろう。また、語り合うには文字数や時間が足りないという問題もあるかもしれない。
でも、楽しいですよ。意見が違うのも楽しい。
こういうことをやってから映画に行って、オレディレクションと比較すると、もう超楽しい。
せっかく原作付きという自分にとってネタバレしている作品が来るのです。こういう風に楽しんでいけたらなと思っています。
それと、この「物語の再構築工程」は、人に作品を紹介するときにどれから見たほうがいいのか、どこは無視していいのか、とか作品をより最高の状況で見せたいと思う、マニアの性質の部分なのかなと。
せっかく自分が好きなものが新しい人たちにお披露目されるんですもの、いい状況で旅たってほしいですよね。