13.みんなで遊ぶゲームについて3

今回は厳密にはみんなで遊ぶゲームではない。ないが、みんなで遊ぶとゲームの性質が変わるゲームについて紹介しよう。

 

New スーパーマリオブラザーズWii

New スーパーマリオブラザーズ Wii (通常版)

New スーパーマリオブラザーズU』

New スーパールイージ U

New スーパーマリオブラザーズ U

New スーパールイージ U

説明不要の横スクロールマリオ多人数版である。

多人数で遊ぶと、序盤ステージでは難易度が逆に上昇する。ダッシュの際にはぶつかり、ジャンプの際には踏みつけあい、スクロールには振り回され、みんなで押し合いへし合いした結果、アイテムの奪い合いが始まったりする。ははぁ、今回はマリオを対戦ゲームとして遊んでるんだよみたいな話ですか、と思って帰ろうとしたあなた。ちょっと最後まで話を聞いて欲しい。

このゲームで、やがて人類は思い知らされる。(壮大感)

人間同士で争っていたのも、余裕あってのことだと。後半ステージで高難易度にさらされると、とにかく誰か一人でも生き残り、クリアを目指すゲームとなるのだ。

画面上に誰か一人でも生き残っていればゲームは進行し、ミスした者も数秒のクールタイムを置いて復活するというシステムが、「命のバトンをつなぐゲーム」となって結実した作品なのだ。個人的には『New スーパールイージ U』が序盤から高難度&ステージが短くてオススメ。マリオ Uを持っていれば千円でダウンロードできる。

「わたしがあそこのスターコインをとって死んでくるから、キミはここで生きるんだ。」

聞き手はいつものノリノリの7歳児。

なお、彼が2、3歳の頃一緒にプレイした際には自分で十字キーをうまく操作できず、「かつぐ」アクションにてなんとかしていた。家の外では抱っこやベビーカー。ゲームの中では「かつぐ」。美しい親子愛ではないか。

スターコインに向けてルイージを投げるマリオが画面に映っていたとしても、そこには愛がある。はずだ。

 

 『レイマンレジェンド』

レイマン レジェンド

これはすごいぞ。

多人数横スクロールアクションだが、死亡時のクールタイムゼロ、残機無限、全滅時のステージ内の復帰地点がたくさん、崖へのギリギリジャンプなどはキャラクタが頑張りで登ってくれたりする。などなど様々なストレス軽減に余念がない。これが新世代の横スクロールアクションか、とも思う。

そして、そのストレス軽減にもかかわらず高難度。とにかく死ぬ。全滅もしょっちゅう。息を吸うように凶悪なギミック、初見殺しが火を噴く。「命のバトン」はあっさりと途切れる。が、ちょっと戻ったところからすぐ復活。何度でも復活。1ステージクリアするまでに何度も倒れ、倒れては復活を繰り返していくと不思議な高揚感がある。弱きものは倒れ、強きものもまた倒れる。しかし倒れながら見たものは忘れない。ゴールにたどり着いたものが自分であったかどうかもわからなくなるが、達成感だけは確かにある。

あと、「かつぐ」がない。「かつぐ」からの人類の解放。素晴らしい素晴らしい。

 

このゲームの、音楽にノッてプレイするステージなどはとても面白いと思うのだが、どなたかこんなゲームが他にあったら教えてください。(いきなり敬語)

 https://youtu.be/7m5YQrucis8

 

リズムに乗るということを、文脈的な意味を持たせて映像で見せることができた傑作だと思っています。

レイマン音ゲーではないので、「音を奏でる」という発想から離れることができたのが勝因かな、と。スマホゲーでこんなのが出たら「今までのマリオなんかよりむしろいいジャン! Huu!」とか言われかねないくらいです。(表現には筆者の偏見が含まれます。)

 

その他にもミニゲームのカンフーサッカー(プレイしているうちに立ち上がって画面に近づいてしまうくらいエキサイトする。名前から判断できるように、まっとうなサッカーではありません。が、まっとうでないことがなんの障害になるのでしょうか。) など、楽しくて仕方ないこのゲーム。

最高です。

 

スーパーマリオ3Dワールド

スーパーマリオ 3Dワールド

3Dマリオについては、3DSの『スーパーマリオ3Dランド』 が3Dなのに2Dのノリで遊べる!と素晴らしいゲームだったのですが、それを多人数で楽しめます。奥行きに関して、3DS立体視の恩恵がないため目測を誤ることも多いですが、そこは例によって「命のバトン」によって、ちから技で解決していけます。素晴らしい。思うに、ミスを許さない社会と、ミスをあらかじめ織り込んだ世界では、どちらが快適で人間に優しいかという社会デザインのお話だと思います。あと、アイテムをくれるキノピオを意味なく踏めたり、とにかくプレイヤーの悪ふざけを許してくれるのも本当に嬉しい。多分、なんか社会デザインですよ。よくわかってないまま言いましたが。社会デザインだと思います。

 また、マリオカートを意識したステージなど、旧来のファンへのサービスも忘れていません。接待を受けたら、思った以上にいい店に連れてってもらって、いやーこんないいものをしかも懐かしくて好きなやつだ。‥‥いいんですか? という気持ちのようだと言えば、伝わる方もいらっしゃるでしょうか。(わたしはいわゆる接待を受けたことはないのですが)